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2012/11/30

ミラノを数字で見てみると・・・? 2012年度版イタリア全国「生活の質」調査の結果から


ひとつ前の記事で、2012年度版「イタリア全国『住みやすさ』調査」の結果をもとに、特に面白そうな項目についてミラノの順位を抜き出してみました。

今回は、それぞれの項目について、具体的なデータをダダッと並べてみたいと思います。(「数字を知りたい」というお客様のリクエストが多いので ^^)

【ランキング上位の項目=良い面】
・一人当りGDP:                35,331ユーロ (1位/107県中)
・平均貯蓄額:                   35,800ユーロ (1位/同)
・平均年金受給額:            1,092ユーロ/月 (1位/同)
・高速ネット回線カバー率: 97% (1位/同)

【ランキング下位の項目=ダメな面】
・空巣件数:                        415件/10万人 (79位/同)
・詐欺被害件数:                 191件/10万人 (85位/同)
・離婚件数:                        75件/10万人 (95位/同)
・若年(25-30歳)大卒者数: 53人/若年10万人 (97位/同)
・飲食店軒数:                     433軒10万人 (99位/同)
・自動車盗難件数:              349件/10万人 (101位/同)
・強盗・スリ・ひったくり件数: 693件/10万人 (105位/同)
・人口密度:                        1,997人/平米  (106位/同)
・平均不動産価格:              4,850ユーロ/平米 (106位/同)

ちなみに、最後の「不動産価格」というのは、基本的に「アパート購入価格」という理解でいいようです。

以上、おヒマな折にでも?御覧いただければと・・・まーそれにしても治安関連の数字のヒドいコト(-_-;)

関連記事:
2012年度版イタリア全国「生活の質」調査結果が発表、ミラノのランキングは・・・?

2012/11/29

2012年度版イタリア全国「生活の質」調査結果が発表、ミラノのランキングは・・・?


「経済水準は最高、でも人々はあまり幸せでない。効率的で近代的、でも治安はサイアク」・・・これが「生活の質」に関する最新調査の結果、ミラノに下された評価を地元新聞がヒトコトでまとめた見出しです。

毎年、イタリア版日経新聞(=経済専門日刊紙)「Sole24ore」が今の時期に発表するこの調査。大きく分けて以下6つの項目に関して様々な統計データを掛け合わせ、イタリア全107県の順位を決めています。

(1)経済水準 (2)環境、健康 (3)ビジネス、仕事 (4)治安 (5)人口 (6)余暇

でまず「総合点」から見ると、ミラノ県の評価は全107県中17位。まーこんなモンかな、って感じ?でも一応、イタリアで「大都市圏」といわれる中ではこれでもトップなんだそうです。(よーするに上位県はほとんどが地方都市)

実際の調査結果では上記6項目を更に細かい指標に分けて採点してるのですが、全部あげていくとキリがないので(そこまで興味のあるヒトもいないと思うので^^)、個人的に面白いナと思ったモノを以下、抜き出してみました。

【ミラノの良かった点】
・経済力(「一人当りGDP」「平均貯蓄額」「平均年金受給額」すべて堂々の1位!)
・近代性(「高速通信網整備率」「医療サービス充実度」など)

経済力の部分はマア大方の予想通り、って感じですね。ただし、生活水準が高い分、当然?物価(とりわけ不動産価格)も全国ダントツの高さなんですが・・・

【ミラノのダメダメな点】
・「人口密度」(106位=ビリのナポリに次いで「混み合って」いる)
・「大卒者数」(97位=若者が勉強したがらない)
・「離婚件数」(95位=崩壊家庭多数)
・余暇事情(「書店数」「劇・音楽公演件数」「飲食店密度」「観光」など低評価多数)
・治安 (「自動車盗難」「ひったくり、強盗」、後者は107県中105位!=「あの」ナポリより危険、って…)

まー「ダメな点」の方もウスウスわかってはいましたが、とりわけ「治安」については、ここまで悪い数字を突きつけられるとさすがにちょっとショックでした・・・

あ、最後に、本調査の総合評価ベスト3&ワースト3は以下の通りです。案の定?ここでもイタリア特有の「南北格差」がミゴトなまでに出ちゃうという結果で。↓

【ベスト3=最も生活しやすい県】
1位:ボローニャ 2位:シエナ 3位:トレント(=すべて中北部)

【ワースト3=最も生活しにくい県】
107位:ターラント 106位:ブリンディジ 105位:カルタニセッタ (=すべて最南部)

以上、2012年度版・イタリア全国「生活の質」調査の結果でした。

参考リソース:"Qualita' della vita 2012 - La classifica del Sole 24 Ore"

2012/11/26

2015年ミラノ万博 中国正式参加「ようやく」決定の舞台裏にはアノ人が・・・!?


ハイ、この方です・・・

ひとつ前の記事で、「2015年ミラノ・エキスポへの中国出展が正式決定」というニュースについて書きました。

とはいえ、既に100カ国以上がとっくに出展表明を済ませている中、大国である中国がなんで今頃・・・?と、ちょっとフシギな感じがして、早速ネットでチェック。

すると案の定?こんな記事を発見。ナルホドこれだけ正式決定が遅れた背景には、やっぱりこんな「裏事情」があったワケですね~ということで、以下引用を・・・

【引用1】
”2015年にイタリア北部のミラノ市で開催予定の万国博覧会(万博)が窮地に陥っている。運営会社への出資金の10%を負担するはずだったミラノ県が財政難から事実上の撤退を表明したためだ。

さらにミラノ市がダライ・ラマ14世を名誉市民にすることに反発した中国政府が出展拒否の構えを見せ「泣きっ面に蜂」の様相となっている。・・・”

引用元:
日経電子版 「ミラノ万博、開催窮地 財政難で県が撤退表明」(2012/6/25)

【引用2】
”イタリア北部ミラノ市が21日、インドに亡命したチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世に名誉市民の称号を授与する計画を中止することを決めた。中国側から圧力を受けたためという。

同紙によると、ミラノ市は26日に市を訪問するダライ・ラマに名誉市民称号を授与する予定だったが、中国の駐イタリア大使からピサピア市長宛てに、計画を受けてミラノとの関係を3年間停止するとの警告の手紙が届いた。

ミラノでは2015年に万博開催が予定されており、市長は中国が万博に参加しないことを示唆したと受け取り、中止を決めた。”

引用元:
47NEWS 「ダライ・ラマ、名誉市民授与中止 中国圧力でミラノ市」(2012/6/22)

まー確かに自国経済は落ち込みの一途、県からも出資を断られてただでさえ資金繰りがキビシイ中、人口13億の大国・中国から万博出展を断られたりした日にはモウ訪問者数的にも経済効果的にも大打撃なのは明らか。

そんな万博成功がかかった重大危機の前には、ダライ・ラマ14世への名誉市民称号もアッサリ撤回されちゃった、っていうのはカナーリ情けない気もしますが、いかんせん背に腹は替えられなかった、ってコトなんでしょうね。

それにしても、圧倒的な経済力をカタに相手の決定をもアッサリ曲げさせ、ついでに会場内「センター」までゲットしちゃう中国って、いったい・・・

でも「名誉市民称号」をドタンバで撤回したかわりに「ミラノの印鑑」なるモノでうまいこと取り繕っちゃったミラノ市も、実は結構イイ勝負?(笑)

関連記事:
2015年ミラノ万博、中国の正式参加決定で各国招致促進と経済効果に期待?!

2012/11/24

2015年ミラノ万博 中国の正式参加決定で各国招致促進と経済効果に期待?!


双方のアツ~イ鼻息が・・・

2015年に開催予定のミラノ万博(Milano Expo 2015)。

開幕まであと3年を切ったというのに、チマタ的にはほとんど話題になってない(=コレといった進展がない^^;)のですが、先日珍しく新聞のスミッコにニュース記事を発見。

内容は、中国がミラノ万博への出展を正式に決定、その調印式がローマで行われた・・・というモノ。もうとっくに決定済みかと思っていたのでチョット意外ではありました。

ま、とにかく日本の出展とは関係の無い話ですので、御興味のない方は一番下の「まとめ(?)」までサッサとワープしていただければと・・・(笑)それでは以下、要約を。↓

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2012年11月20日、ローマ外務省に於いて、中伊当局関係者立会いのもと、中国側が2015年ミラノ万博出展契約書に署名した。これにより、中国の万博参加が正式に決定したことになる。

中国パビリオンは、万博会場内のほぼ中心、「子供公園」すぐ横という極めて戦略的な位置に場所を与えられた。その面積は約4600平米におよび、万博参加国の中で2番目の広さとなる。

ちょうど図面真ん中の赤色部分=まさに万博会場の「センターポジション」!!↓


両国は今後、ミラノ万博成功に向けて連携を強化し、(1)万博開催期間中の中国人ビジター数100万人達成(2)両国間の貿易・産業交流・相互投資の飛躍的増大を目指す。

より具体的には、両国間の貿易総額について、現在(2011年度)の540億ドル(ちなみに前年比で+10.6%)を、2016年までには更に1000億ドルまで伸ばすことを目標としている。

イタリア側コメント(Giuseppe Sala ミラノ万博運営会社社長):

「中国は万博成功の鍵を握る重要な国。万博を通じて、中伊各企業間の交流を促進し、両国間の貿易関係をこれまで以上に強化したい。と同時に、今回の中国正式参加表明を弾みに、万博参加国数を現在の108カ国から最終的には130カ国まで伸ばしたい

イタリア側コメント(Marta Dassu' 外務次官):

「イタリアにとって、中国は極めて戦略的なパートナー。ミラノ万博が、中国にとってイタリアおよび欧州諸国に対して自国をより協力にアピールする機会となること、またそれによって、両国間の産業交流・相互投資が促進され、大勢の中国人が万博を訪れてくれることを願っている」

中国側コメント(Wang Jinzhen 中国館総責任者):

「ミラノ万博を通じて、開催国であるイタリアおよび参加各国と、特に農業・食分野における協力を推進したい。また先回の万博開催国として、ミラノ万博成功にむけてイタリアに最大限の協力をし、両国間の友好関係や貿易面での協力体制の更なる強化を図りたい」

中国側コメント(Ding Wei 駐伊中国大使):

「中国政府は、万博を通じて中伊関係が更なる発展を遂げるべく、積極的に参加する意向である。今後3年間で、中国はその経済力をさらに拡大し、より多くの中国ブランドが万博に参加できるようになると考えている。ミラノ万博が大きな成功を収めることを確信している」

参考リソース:
-"La Cina firma il contratto di partecipazione a Expo Milano 2015"
-"Expo 2015, anche la Cina tra i 108 Paesi dell'Esposizione di Milano"

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長くなってしまいましたが、以上です。ちなみに最後の双方コメント部分をかなり乱暴な?解釈でまとめてみると、こんな感じ?でしょうか・・・↓

イタリア側:
「もうこれ以上ない特等席をあげたんだから、その分ガンバって中国企業や万博訪問客をバンバン呼び込んで、イタリア経済にも万博にもタップリお金を落としてよね!!」

中国側:
「万博は、昨今停滞気味の対イタリア・対欧経済のテコ入れ&世界に向けて圧倒的なチャイナパワーを誇示する絶好のチャンス。とくと利用させてもらいまっせーフッフッフ」

てな感じで、双方のタダならぬ鼻息がビシビシ伝わってきますね~と同時に、「やっぱり最近は日本の存在感が薄れてきてるのかなあ…」ナンテ一抹の寂しさが。

マア経済面では現実「イケイケGo! Go!」の中国と比べたら仕方ないとしても、文化・技術などその他多くの分野ではまだまだ日本の強みもイッパイありますよね。

とりわけ今回のミラノ万博のテーマは「食」ということですし、日本が世界に誇れる食文化の奥深さなど、ぜひぜひ積極アピールしてホシイ!と影ながらエールを ^^

関連記事:
ミラノ万博(2015 MILANO EXPO)、テーマは「食」、はいいけれど…

2012/11/22

ホテルに預けたパスポート・「取り返し」のタイミング (昼間到着編)

ひとつ前の記事で、「夜遅くホテルにチェックインして、そのままパスポートを預けさせられた時は、翌朝フロントに寄って返してもらうといいですよー」と書きました。

これは、夜だと宿泊登録の作業ができる人がいなかったりして仕方がないから、ということだったんですが、もし夜遅くではなく、昼間~夕方の到着の際は、なるべくすぐに返してもらうことをオススメします。

イメージ的には、「チェックインを済ませて部屋に行って荷物を置いて、ついでに部屋の備品や水周りなどをひと通りチェックして、10~15分後くらいにフロントに戻って返してもらう」といった感じですね。

それかもしも「イヤ部屋に入ったらもう出かけるつもりもないし、疲れているから後で下に降りていくのもメンドーだ」という場合は、チェックイン時にすぐパスポートのコピーを取るように頼んでその場で返してもらう、というテもあります。

何を隠そう、私自身チェックイン後「どーせもー出かけないし」とIDカードをフロントに預けっぱなしにして、翌朝は出発のドタバタで返してもらうのをミゴトに忘れ、後からホテルに頼んで郵送してもらった…という「トラウマ」がありまして^^;

そんなトホホな体験をふまえて言わせていただければ、パスポートについては、到着直後で疲れていても、2~3分余計に待たされても、なるべくその場ですぐコピーを取って返してもらった方がより安全確実?かとは思います、ハイ。

あ、ちなみに「コピーお願いします」をイタリア語で言うと、

Fotocopia, per favore (フォトコーピア ペル ファヴォーレ)」

となります。ま、単に「コピープリーズ」でも全然モンダイないハズですが(笑)、このシチュエーション以外にも、訪問先の会社で急にコピーをお願いしなきゃいけない際とか、まァ、覚えておいて損はないかな?ということで、御参考までに…

2012/11/20

イタリアではホテル・チェックイン時にパスポート没収?!


先日「初めてイタリア出張にいらした」というお客様から、お会いして開口一番こんなことを訊かれました↓

「イヤー、昨日の夜ホテルに入ったんですが、チェックインの時にいきなりパスポートを出させられて、そのまま『没収』されちゃったんですよ。なんか心配になっちゃったんですけど、大丈夫ですかねえ・・・?」

ウーン確かに不安ですよね。パスポートって、外国では命の次に大事な貴重品ですから・・・でお答は…↓

ハイ(基本的には)大丈夫です。これはイタリアの場合、全宿泊者の記録(パスポートなどのID番号も含めて)を警察に提出することが法律で義務づけられているからで、決してアヤシイ人物と思われたからとかではありません^^

この決まりはイタリア人・外国人にかかわらず一律なんですが、イタリア人の場合は国が発行するIDカードを携帯しているのでそちらを、日本人のような外国人の場合はパスポートを身分証明として提示を求められることになる次第です。

ホテル側は預かったパスポートの番号や有効期限を書き写すだけなので、実際は5分もあればできてしまう作業なんですが、他の用事をしていてすぐにできない等々で「とりあえず」預かる形にしてしまう、というのが実際よくあるパターンで。

特に上のお客様のように夜遅く(23:00ごろ以降)チェックインすると、フロントにも夜勤専門の「留守番」的な人しかいないことが多く(特に地方都市やビジネスホテル)、結果的に翌朝メインのスタッフの人が交代で来るまでパスポートを預かられることになってしまうんですね。

まあ夜の間はコチラも身分証明を使うことはフツー無いでしょうから(笑)、そのままフロントに預けて、翌朝朝食などで降りてきた時(8時過ぎなら昼勤のスタッフに代わってるハズなので)、あるいは朝ホテルを出る前に忘れず返してもらう、というのがスムーズかと思います。

いずれにしても、チェックイン早々パスポートを「取り上げられる」のは、そんな理由ですので、御心配なく。

…と、そんな私の話を聞いたとあるお客様、「そっかー、でも泊まるたびに本名から身分証明までチェックされるなんて、なんか大変だねえ~」とヒトコト。

でそれをイタリア人に訳して伝えると、「ま、でもふたつ別々の部屋を取るとかすれば、ネ?」…って、あのー「大変」の意味、早トチリしてません?^^;